水島広子「自分でできる対人関係療法」

 最近気になってる著者。
 対人関係療法や社交不安障害などを扱っている精神科医。元衆議院議員

○ (うつ病などになったとき、)「病者の役割」を認識すること。病者は治るために、社会的な不安を一部免除される一方で、治療者に協力し、良くなろうと取り組む義務を負う。


○ 失敗を恐れてコミュニケーションを避ける(→「沈黙」のコミュニケーションパターンになる)よりは、失敗したときの危機管理を学んでおく方が重要。
 後悔した時点でフォローする、前置きする等、配慮や説明をして話す。手紙を書いて渡すことで、考え等を伝える。


○ 対人関係の区別
 第一層:重要な他者(親、配偶者、恋人等)
 第二層:親しい友人
 第三層:仕事上の関係者等
 ・「重要な他者」とのコミュニケーションは力を注ぐ。
 ・第三層の人に対しては、関係の改善に努めるよりも、相手の言動に鈍感になる、という戦略の方が楽。相手の言動と自分の評価を関連付けない。
 ・自分に、対人関係の悪いクセがあるか気になる場合は、重要な他者に聞いてみる。
 ・第三層の人との関係だけが苦手 → 「人見知り」タイプ。 → 自分はある程度親しくなるまでは対人関係が苦手なのだという現実を受け入れ、現状を無理に改善せずに受け流す。
 ・第二層の人と何かあった場合。問題を放置すればストレスがたまると判断すれば解決に乗り出す。改善しようと思うと疲れると思えば、無理をしない方がいい。
 ・絶対に手を抜いてはならないのは、「重要な他者」の人との関係。


○ 自分にとっての(病気や症状を測るための)ストレスマーカーを持つ。
 (自分の場合;
  症状・・・うつ、不安
  ストレスマーカー・・・引きこもる、コミュニケーション閉鎖、だるさ、無気力、マイナス思考)
  →それが現れたら、早めにケアをし、軌道修正。


○ その日に起きた人間関係のトラブルは、できるだけその日のうちに、片付ける。時間をかけると、複雑化しがち。


○ 一日の終わりに、その日辛かったことや不快だったことを振り返ることを習慣にする。(ストレス管理を行う。)<<