NHKドラマ「行列48時間」(全5回(実質6回))を観た。

 50代のおっさんが妻と娘にせがまれ、先着限定のデパートの福袋を購入するため、大晦日から行列に並ぶ。
 一方、娘を誘拐された別のおっさん。行列を利用し、身代金2億の受け渡しを行うことに−−−
 割合としては、コメディ:5、サスペンス:2、人間ドラマ:2、恋愛:1といったところ。


 設定が気に入った。普段観ないNHKドラマなのに目を通した理由でもある。
 序盤、めまぐるしい展開。
 どんどん増える登場人物。伏線らしきものもどんどん張られる。
 中盤、出揃った登場人物がとにかくいろんな方向に絡み合う。
 名前のもじりやかけ言葉など、いろんなものをひっかけるのが実に楽しい。
 ここら辺の展開が一番面白かった。
 終盤、張り巡らされた伏線や謎がどんどん回収される。
 謎だらけの登場人物たちの意外な素顔。
 犯人・一般市民、善・悪の構図がめまぐるしく入れ替わる。
 でもまだちょっと物足りなかったかな。
 もっと根本に大きなトリックをもってきたり、大胆な展開をもたせると思ってたのが、それほどでもなかったから。登場人物も、まだエピソードを膨らますことのできる余地が大いにあったような。
 最終話(5・6話)の展開がちょっと早かった?
 12話くらいでもっとどかんと大きい展開があっても良かったか?いやでもそうなるとどたばた続きで飽きちゃったかも。難しいとこだね。
 いやーでもある意味NHKらしい、いい作品。
 福袋の行列というのも、時節に合ってたしね。


 こういう良質なコメディを、もっと観たいもんです。