目指すもの、向かうものがない人生

 小学校時代、まだ人生の右も左もわからず過ごした。
 中学時代、剣道部と高校受験でいっぱいいっぱいになりながら過ごした。
 高校時代、夢と希望に溢れる大学生活を目指し、勉強したりくされたりして過ごした。
 大学時代、自由と優越感と根拠のない自信を手に、好きなことをし、好きなものを買い、好きなところに行き、過ごした。
 後半は、ふとした機会を得て女性と交際することとなり、人と接する喜びや愛しさを知った。併行して、将来に悩みつつ、公務員受験に向け勉強した。
 そして、運良く公務員試験に合格し、入庁し、社会のなんたるかを知り始めた。慣れない生活や人づきあいのせいか、鬱になった、少し経ち、彼女と別れ、、職場が変わり、、、別の彼女と付き合うも、すぐに別れた。背伸びしてたというか、無理してたというか。。。
 26歳、社会人5年目の秋、なんだかすべてがむなしくなった。
 もう、受験もないし親に怒られることもないし、でも一方で、かつてあった、はちきれるほどの夢や希望なんてものも、心の中のどこを探しても、ない。
 それから1年、茫然自失というか、生きてるのか死んでるのかよくわからない状態で過ごした。
 仕事はそこそこに無難にこなし、帰ったら食事してゲームしてDVDみて。
 休日はぼーっと一人で過ごし。
 いつの間にか、携帯に触らなくなった。
 電話はおろか、メールを送ることも、受けることもほとんどなくなった。


 自分は今、生きてるんだろうか、死んでるんだろうか。
 よくわからない。


 目指すもの、向かうものがない人生。
 むなしい。
 むなしい。
 むなしい。