人生という名の列車
むなしい。せつない。さみしい。
三つの感情が渦のようにうごめいている。
帰省し、実家で過ごした4日間。
わずかな時間ではあるが、なんだろう、里心がついたんだろうか?ホームシック?
家族は、自分に対し惜しみも無く愛情を注いでくれる。
電車で帰省すると、駅まで必ず迎えに来てくれる父。
遊びに行った親戚の家で食事するとき、車を運転した自分だけビールが飲めないことに気付き、ダッシュしてフリー(ノンアルコールビール)を買ってきてくれた母。
ばあちゃんにいたっては、俺の顔を見ただけで泣きそうな顔で迎えてくれる。
俺、ほとんど親孝行できてないんだよ。
家族の前ではつい無愛想にしちゃうし。
なのに、とめどなく溢れんばかりの愛情を注いでくれる。
自分のアイデンティティ、というか存在理由を確認させてくれるのは、やはり家族、だ。
今回の帰省でもそれをまざまざと感じた。
ただ、それ以外の要素というのが、自分にはほとんどない。
友人も数も限りなく0に近い。
職場でも最低限のコミュニケーションしかとらないし、仕事もはっきりと「○○の役に立ってる」とは言いにくい。
ボランティアや社会活動をしてるわけでもない。
俺は、何のために生きてるんだろう?
どうしてもそう考えちゃう。
アイデンティティや生きがいってのは、
○愛情の授受
○貢献、他者を喜ばせること、他者のためになること
この2つによるところが大きいと思うんだ。
せっかく、家族からの愛には恵まれてるわけだから、その他の部分をなんとか工夫したり努力したりして作り上げていかないとね。
大好きな歌からひとつ。
■「人生という名の列車」馬場俊英
♪せつなくもバカバカしく愛しい季節がやがて過ぎた頃に
列車が着いたのは「旅立ち」という名のターミナル
大好きだった友達も恋人もここでさよなら
パパとママがくれた切符もここまでさ
「旅立ち」ってのは、学生時代から社会に飛び出す際のことを指している。
「パパとママがくれた切符もここまで」なんだ。
育ち方がよくなかったからひきこもりでコミュニケーションが取れない人間になったんだ、なんてグチっても始まらない。
もう、27。
自分の人生は自分で切り拓いていくしかない。
困難や障害と思えることがあれば、その元凶を恨むんじゃない。今、自分がその問題に正面から取り組むしかないんだ。
そんな決意をさせてくれる、力強くも優しい歌。
人生という名の列車が走る
どんな時も向かい風に立ち向かう 勇敢な冒険者でありたい