ルーチン

 い、いかん。
 久しぶりに、「むなしい」という感情が沸き起こっている。
 何をしても無意味に感じ、気力が湧かない。
 加えて、無味乾燥な日々の生活。
 毎日職場と家との往復で、機械のように与えられた仕事をこなすだけ。それでもって、ストレスはチクチクと襲い掛かってくる。
 休みの日は、遊ぶ相手もおらず、ただ家でぼーっと過ごす。日々の生活に、「楽しさ」「充実感」を見出すのがとても困難な状況だ。
 うーん、いかん。去年の秋の最悪期のような状態になってきているのかもしれない。下向きの基調になりつつあることを感じる。
 幸い、フィットネスに行って健康を保っているし、認知療法や薬・サプリメントの摂取で頭の健康もメンテナンスしているおかげで、多少の「貯金」のようなものはある。
 ここが正念場なのか。それにしても、問題山積だ。なんでこんなつらくめんどくさい思いをしてまで、生きなければならないんだろう。こういう思考が既にマイナスのギアに入っている証拠のようなものだが。しかし、人生にそれだけの価値は果たしてあるだろうか?
 正直、前の彼女とつきあってた2年半強の間で、「生きていてよかった」と心底感じる瞬間が、数回あった。魂がうち震え、涙を流したこともあった。「これだけの素晴らしい思いができたのだから(できるのなら)、前向きに生きていってみよう」という思いが体の底から沸き起こった。以降、それが、自分にとっての生きる原動力になっている。
 人生なんて、99%近くが、つまらないことや、無意味なことだろう。でも、1%でも、0.0001%でも、輝ける場面、かけがえの無い瞬間があれば、それでもう、十分なのかもしれない。そう思うようになってきた。