映画「ゴーストライター」

 おもしろかった!
タイトルどおり、首相のゴーストライターを務めることとなった、ユアンマクレガー扮する主人公。
 ふとした流れから、不審な死を遂げた前任者の謎を追うことになる。
 探っていくうちに、意外な人物の意外な繋がりが浮かび上がり・・・


 物語は、比較的、淡々と進む。
 主人公も、特に頭が抜群にキレるわけでもなく、アクションが得意なわけでもない。むしろ、控えめで、危険に対する意識も抜けているところがある。
 視点は、終始、主人公に置かれる。
 主人公が知らない部分が勝手に描かれることもないし、回想シーンもない。
 音楽も控えめ。無音の部分もけっこうある(逆に、惹きつける部分でBGMを使用し、その効果を高めている。)
 そして、主人公は、けっこう平凡。
 そんな要素が、観客を、主人公に入り込みやすくしている。
 展開が謎につつまれ、徐々にそれが紐解かれ、途中で危機が訪れ、、、
 その一つ一つの場面を、臨場感を持って、体験することができる。
 映画館で観ていたことと、個人的にユアンマクレガーが好きなことも、大きかったのかもしれない。


 物語の流れは、実にスムーズ。
 登場人物の名前を覚えられれば、筋を追うのもさほど難しくはない。
 脚本も見事。
 優れたサスペンスの、見本のような作品。
 満足。